いよいよ林からの打ち方だ。「ボールが見つかったら、まずは、抜け道を探せ」と言っていたツアープロコーチの辻村明志さんだが、ボールの前まで来たら、いきなり腕立て伏せ。「何やってんだろ、この人?」と思っていたら、「ボールの気持ちになっているんですよ」と、またまたわけのわからないことを言い出した。多分、重要な意味があるんだろうけど…。

取材協力:東京国際空港ゴルフ倶楽部
ライター:真鍋雅彦

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ボールの気持ちになって安全なルートを探す

ボールに近い位置から周囲を確認

辻村 「では、いよいよ打ち方に入りましょう。林に入ってまずやるべきことは、ボールに近い位置から林を見渡すことです」

「ボールに近い位置って、ボールは地面にあるんですよ。地面に這えとでも言うんですか?」

辻村 「そう。もちろん這って見渡せ…、とまでは言いませんが、できるだけ目線を低くして周囲の状況を確認してください。立ったまま、つまり1m50cmぐらいの高さから見るのと、地面スレスレのところから見るのとでは、見える景色が違いますからね」

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なるべくボールに近い低い位置から見て脱出する方向を決める

「ホントだ。上から見るのと下から見るのとでは全然見え方が違う。立った状態で見ている時よりも木が高く見えるせいか、隙間があまりないように感じますね」

辻村 「そうでしょう? そんな風にボールの気持ちになってあげる。そうすればどこに打てば安全に脱出できるかが見えてくるものです」

「確かに見えてきたような気がします」

 

確実にフェアウェイに出すことが一番大事

辻村 「次にやるべきは、見えてきた抜け道の中でも一番簡単に、そして確実に脱出できるところを探すことです。」

「えっ!? グリーンに向かって打っちゃダメってことですか?」

辻村 「グリーン方向に大きなスペースがあるのならそちらに向かって打ってもかまいませんが、まず簡単に出せるところを探す。次に、簡単に出せる中からフェアウェイに出せるところを選ぶ。この2つの条件が揃っているのなら、グリーン方向に打ってもかまいません」

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「あっちかな、こっちかな…」初心者なら一番簡単に出せる方向を探そう

「もし、2つの条件が揃っている方向が、グリーンとは反対方向しかなかったとしたら?」

辻村 「迷わず、その方向に打ちましょう。アマチュアゴルファーの中にはグリーン方向しか見ず、わずかの隙間があったらそこを通そうとする人がいますが、木にボールが当たってボールがOB区域に入ってしまうというのはよくある話。ライ(ボールの置かれている状態)が悪く、満足なショットが打てない林の中では、プロでもよほどのことがない限り冒険はしないものです。林に入った時点で1~2打のロスは覚悟しておき、リスクの少ない方向に打ち出すようにすることです」

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出しやすい方向がピンと反対ということも

「急がば回れってことですね」

 

打てないときはアンプレヤブルを使え

辻村 「急がば回れ、といえば、林の中では、“アンプレヤブル”を使うこともできます」

「それってギブアップみたいなやつですか?」

辻村 「まあそんな感じかな。林の奥深くに入ったり、木の根っこにボールが止まってしまってにっちもさっちもいかないときに、アンプレヤブルを使うことができます。アンプレヤブルの使い方は、3つ。①前の位置に戻ってボールをドロップしてプレーする、②ボールとホールとを結ぶ後方延長線上にドロップしてプレーする、③ボールから2クラブレングス(クラブの長さ)以内で、ホールに近づかないところにドロップしてプレーする。①に関しては、前の位置がティグラウンドだったら、ティアップもできます」

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どうしても打てない時には“アンプレヤブル”を使ったほうが良い

「それは魅力的だな。でも、罰は必要ですよね。何罰打になるんですか?」

辻村 「1罰打です。だから、ティショットのボールが林に入ってアンプレヤブルを使ったら、①②③のどこから打ってもそれが第3打になります」

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